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給与交渉について思うこと。あなたの価値って何ですか?

約 14 分
給与交渉について思うこと。あなたの価値って何ですか?

給与交渉について思うこと。あなたの価値って何ですか?

こんにちは!
採用担当の池田です。

最近のニュースで、新卒の就活においてセクハラが横行しているとの記事を見ましたが、権力乱用も甚だしいですね。怒りでしかないです。

  • OB訪問の流れでお酒を無理やり飲ませる
  • 内定をちらつかせて、異性としての関係性を持ちかける

こういうことを平気でやっちゃう社員の人って何を考えているんですかね?はっきり言って意味不明です。即刻退場でしょう。

ただ、おそらくこういうことって今に始まったことではなく、昔からも横行していた可能性もあるので、記事として明るみになった現時点で、ある程度のパワープレーで止めないと、水面下ではずっと続いてしまうと思うんですよね。

見せしめとして、企業名を公表し、相応の処罰を与えるべきかなと思います。

ちなみにこの記事に対する社会人の方のコメントとして、

  • 就活生はお酒に誘われても行かないまたは飲まない
  • 夜にOBOG訪問は実施しない
  • 社員にセクハラまがいな言動を受けたら、強く抗議して逃げる

等が散見されましたが、そんなの無理でしょって思うんですよね。

それがはっきりできない状況・心理だからこその事件だと思うので、就活生側にはもちろん危機意識を持ってほしいものの、社会人の常識やモラルをより一層問う必要があると考えました。

さて今回は転職時において重要な給与交渉について触れたいと思います。

希望年収を伝えるのはドキドキ

転職経験がある方は、必ずと言っていいほど面接時に、
希望年収はありますか?
との質問を受けると思います。

私自身も面接官として必ず聞くようにしていますが、面接官の立場にいると、候補者の方が言いづらそうだなーっと思って見ちゃっています(笑)
やっぱり日本人だなと思うのが、お金が絡むことをはっきり伝えるのは慣れていないのか、皆さんこの質問をするとモジモジしますよね。私自身も転職時はモジモジした記憶がありますので、お気持ちはすごく分かります。

ただ、候補者側にとってみると年収ってかなり重要要素じゃないですか?転職理由の一つに給与への不満を挙げられる方ってめちゃくちゃ多いので、にも関わらず本音ベースで話せないのはもったいない。また企業側にとっても重要要素で、いくら優秀な人材だと判断しても、希望年収が想定よりもかなり上だとオファーに躊躇するので、候補者と企業の双方にとって重要にも関わらず、何だかフワッとしちゃっているのは宜しくないなと。

ちなみに求人票に記載されている給与レンジって正直適当なことが多いです(笑)適当って言うと語弊があるかもしれませんが、多くの日本企業は現職年収を考慮して年収を提示することが多いので、例えば求人票では「条件:800万~1000万」となっていても、現職給与が500万の場合は書類で落ちることがほとんどでしょうし、仮に面接に行けても800万以上提示されることはあまりないのではないでしょうか。

少し話が逸れましたが、こんなに重要な要素にも関わらずあまり深く触れることができないのはもったいないなと思っています。

またまたちなみに、、、になりますが、現実的に多い希望年収の提示パターンは大きく4種類に分類されます。
※あくまで私の経験談

タイプ 条件提示内容
タイプ① 現職給与より50万下げる
タイプ② 現職程度かそれ以上
タイプ③ 現職給与より50万上げる
タイプ④ 現職給与より100万以上上げる

予想できるように、私の経験上だと圧倒的にタイプ②が多いですね。日本人っぽい回答でしょう(笑)
タイプ①もそれなりにいますが、このタイプの方は「未経験職種にチャレンジするから仕方ないよねパターン」と「成果出したら給与上げてよねパターン」に分けられるかと思います。

前者に関しては分かりやすいと思いますが、昨今はどこも人手不足なので、未経験歓迎の企業や職種もたくさんあります。未経験の場合は現職と同程度のパフォーマンスはすぐに出せないから仕方ないと考えて、今より50万程度下げての提示がスタンダードになっている感じです。おそらくエージェント側の入れ知恵でしょう(笑)

後者に関してはそこまで多くはない印象ですが、優秀な方または自信がある方に多いですね。企業側として好感度は高いと思います。
というのも、今の職場でいくら評価されていても、その裏には企業文化を理解し、社員との関係もあってこその成果だと思うので、その武器がなくなる新天地(転職)においては、いきなり同等のパフォーマンスをすぐに出すことは不可能という判断です。そのため、転職時は現職より下がっても致し方ないと。
ただ、とはいえ会社や仕事に慣れてきて、期待する以上の成果を出した時にはしっかり給与上げてよね、という裏側のメッセージもあるかと思いますので、それを無下にして内定を出すのは失礼です。企業側はその意図をしっかり理解する必要があるかと思います。

さてようやく本題に入りますが、今回のブログでは、「おすすめの給与交渉の方法」等のつまらないものを伝えるものではありません。私個人の給与に対する考え方をお伝えしたいと思います。

“成果を出している”社員の給与は低過ぎる

昨今、「日本の給与はグローバル基準で低過ぎる」と言われており、優秀な方が海外へ行かれるケースが増えているという記事を見かけることが多くなりました。
私は海外で就職したことはないですし、海外企業に詳しい専門家ではないのでとやかく言える権利はないですが、確かに日本の給与でおかしいなーっと思うのは「年功序列型」の給与体系です。

私が新卒で入社した1社目は金融機関だったのですが、

あのおじさん、出社していつもだらだら新聞読んでいるだけにしか見えないけど、年収1200万貰ってるの???
みたいなことって若手の間で頻繁に話に上がっていました。

日本の企業のほとんどが年齢が上がっていくにつれて給与が上がっていくシステムになっているので、成果を上げていなくても給与が自動的に上がっていきます。

これは高度成長期に生まれた給与体系だと聞いているのですが、年齢が高い人のほうが仕事が出来るし、偉いみたいな考えがあったからなんでしょうかね。

個人的には成果を上げていないにも関わらず高い給与を貰っている方に対してどうこう言うつもりはなく、むしろ特に成果を上げなくても高い給与がもらえる企業を選んだその人が凄いと思うんですよね。それはそれでありかなと。

ただ気になっているのは、成果を上げているにも関わらず、会社の決まりによって給与が上がらず、モチベーションを下げている社員がいるということです。これは非常にもったいないし良くないことかなと。

最近、メガバンクに勤める方と食事をしたのですが、その人は最近地方支店から本社の某部署(社内では花形と言われている部署みたいです)に異動になり、配属部署には地方支店にはいなかったような優秀な先輩が多いようです。その裏にはほとんどの方が熱心に勉強をしているようで、

  • 海外MBA取得のために業後に英会話スクールに通っている方
  • 会計の知識を得るために簿記1級取得を目指している方
  • 経営に近い仕事にいずれ就きたいと日本のビジネススクールに通っている方

など、自己研鑽には欠かさない方ばかりだと。さらにその上で、普段の業務では各支店からの問い合わせに即座に対応できたり、大企業の役員を相手にも対等にビジネスの話ができるスキルを持っている方たちばかりとのことで、日々刺激を受けながら業務に食らいついているようです。

ただ残念ながらそのような先輩たちも銀行で決められた給与体系があるので、いくら成果を上げていても10歳上の方には給与面では負けてしまうこともあります。
そのような状況だと、そりゃー優秀な方はどんどん転職していきますよね。だっていくら頑張っても表向きは褒められたり評価されても、給与に反映されないのでは面白くないですもんね。

もちろん給与がすべてではないですが、会社員として働くからには、その人の価値って給与で決まる部分もあると思っているので、意識の高い方ほど正当に評価してくれる企業を求めて転職するのは当たり前のことでしょう。

こういうのを聞く度に私が思うことは、優秀な20代でも1000万や2000万以上を提示し、逆に仕事をしていないおじさんたちの給与を数百万ずつ下げたらトータル企業としての支出は増えないので良くないですかね???おそらく優秀な若手は今まで以上に頑張って成果を出すと思いますし、一方働かないおじさんたちは不満には思うものの今更辞めないでしょうし、元々成果を出していないのであれば多少モチベーションが下がっても会社にとって大きな影響にはならないでしょう。

こんな考えを大企業に勤めている友人の人事に伝えたら、「そんな単純じゃねーんだよ」と一喝されましたが、そもそも評価って単純で良いと思うので、全然納得できませんでした。

成果を出している方の給与は低い、というより正当に給与に反映されていないと思うので、この辺りは早急に変えていかないとボロボロ崩れる企業が出てくるかもしれません。

とはいえ、、、メガバンクの方に聞いたら、やはり安定志向の方が多いので退職する人はかなり少ないとのこと。残念ながらすぐには給与体系の変更はなさそうですね(笑)

自分が提供できるバリューを正確に理解できていますか?

上述した内容では「給与が低い」論調に若干同調するかたちになりましたが、一方で私自身、この仕事に携わるようになって、「本当にその希望年収をもらえると思っているの?」と不思議に思う瞬間が多々ありました。

以前、社会人経験4年目の方が面接に来たのですが、その方は誰もが知っている有名企業で年収は650万ほど。4年目にしては貰っている方だと思うのですが、希望年収を聞いたところ、「最低800万、希望1000万」と言っていたんですよね。

別に高い年収が悪いというわけでは無いのですが、1000万の年収を得ることの意味って本当に分かっている?と思っちゃったんですよね。

私は今、採用の仕事をしているので、おのずと経営陣と話す機会が多くなりますが、話していて感じるのは、「稼ぐ社員にはいくらでも給与として還元する」という経営陣の姿勢です。
別に弊社のアピールをしたいわけではなく、ベンチャーの経営陣は皆そう思っているのではないでしょうか。ただそれが出来ないのは、残念ながら本人が望む給与に見合う稼ぎを出せていないからなのかなと感じています。

例えば私は採用担当の仕事ですが、「年収1億円希望する」と社長に伝えることは可能ですし、社長も真顔で聞いてくれるとは思います。ただ採用担当が1億円の価値を提供するためにしなければいけないことって何だと思います?

例えばGAFA(世界的IT企業の、Google、Amazon、Facebook、Appleの頭文字を取った呼称)に所属しているトップクラスのエンジニアを10名以上引き抜けること(個人的つながり等の手段を使う)が出来れば、1億円の給与は支払ってくれるかもしれません。

理論上の理由は下記になります。

  • エージェント経由で採用する場合、年収に対して35%のフィーが発生する
  • GAFAクラスのエンジニアだと少なく見積もっても年収3000万はあると仮定する
    ※3000万でも少ないでしょうが、計算上簡潔にするために一旦はこちらで設定します
  • 1名採用するのに掛かるコストは、3000万×35%=1050万円
  • 1050万×10名=1億円以上

上記は単純な計算ですが、本来GAFAクラスのエンジニアを正攻法で採用しようと思った場合、相当な金額が掛かるわけです。
そこに私、池田というスーパー採用担当者が入ることによって、10名以上採用できるのであれば会社としては支払うことに抵抗は少なくなるのではないでしょうか。
また、もちろんGAFAクラスのエンジニアなんてエージェント経由使っても採用はまず不可能なので、そういったプレミアムも上乗せすると1億円の価値以上を十分提供できたといえると考えます。

さて、そういう背景を踏まえて、私は社長に1億円の年収希望を伝えることが出来るでしょうか?

・・・はい、無理です(笑)恐ろしくて言えません。

というより、そんな知り合いおりません。いたらご紹介下さい(笑)

上記は定量的に示すことができる例ですが、例えばこれがエンジニアだったら、希望年収の裏付けをしっかり伝えることが出来ますか?
1000万の年収を手に入れるために、しなければいけないことって思っている以上に大変だと思います。だって1000万って日本の平均年収を大きく超えているので、普通に考えれば無理をしなければ到達出来ないラインですよね。

そういうのを知らずに、

  • 市場的にエンジニアの価値が低く見られているから
  • エンジニアは今後ますます不足していくから
  • エンジニアは日本ではもっと高く評価されるべき

と市場視点ばかり言っているようでは、なかなか望む年収には届かないと思います。

稼ぐって難しい

私は今の会社が3社目で、1社目は金融機関に勤めていたものの、2社目の会社では社員数5名以下の小さなベンチャーにいたのですが、そこで痛感したのが稼ぐことの難しさ。
私がそのベンチャーに入社した時には既にビジネスモデルが出来ていたので、そこに乗っかればある程度売り上げを立てることはできたのですが、それとは別に新しいことをやろうとしても結局全然稼げませんでした。
自分の中では何とかもがいて色々やったつもりだったのですが、その中で何とか稼いだ金額って、正味数十万ぐらい。内訳としても講演料や執筆料、また外注費なので、本当に価値として生み出したのは雀の涙ほどしょう。

単純に私の能力が足りなかっただけなのでそれを読者の方に押し付けるつもりはありませんが、例えば今から1か月の時間を与えられて何でも良いから稼ぎなさいと言われたときに、皆さんは稼げる自信ありますか?
時間売りは駄目ですよ。

そのような状況下でも稼げる自信がある方は素晴らしいと思いますが、少なくとも私は出来なかったですし、多くの方も稼ぐ方法って教わっていないし経験していないはずなので、大企業にいる方ほど難しいことだと思います。

つまり私がこうやって普通に生活できているのって、会社という枠組みやビジネスモデル、優秀な経営者やエンジニアがいるからこそ成り立っているわけで、私一人では1円の価値も生み出せないんですよね。

だからこそ、私自身が年1回の昇給時に上司である社長と話すときには、そういう背景も踏まえて社長にすべて委ねるようにしています。

私の希望はないので、社長が私の価値(給与)を決めて下さい、と。

自分の評価は周りが決めるものだと思っているので、私はこういう考えでしばらく過ごすと思います。
※こんな感じでカッコよく伝えちゃっていますが、考えがコロコロ変わる人間なので、1年後には「給与交渉ではガンガン高い金額を提示すべき!!!」みたいになっている可能性もあり得ます(笑)

少し偉そうなことを伝えてしまいましたが、自分が本当に発揮できるバリューは何で、それって金額に置き換えるとどのぐらいなのかをしっかり理解しない状況で希望年収を伝えることはあまりお勧めしません。

今の転職市場は人手不足が影響しているので、転職時に給与が上がることは普通と考えがちですが、今後数十年間働く中で、目先の数十万や数百万の給与にこだわること以上にすべきことがあるんじゃないかなと思っています。

最後になりますが、今回はあくまで個人的見解なので、会社の見解では一切ございません。ただ、今後転職を控える方で給与に不満がある方は、一度立ち止まって考えて頂くきっかけになればと思って書かせて頂きました。

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