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山一証券の破綻は就活生に影響を与えない

約 12 分
山一証券の破綻は就活生に影響を与えない

山一証券の破綻は就活生に影響を与えない

こんにちは!
採用担当の池田です。

いきなりですが、10時集合と言われた場合、何時何分に集合しますか?

アホな質問かもしれないのですが、大学時代に友人と喧嘩の発端となった出来事をふと思い出したので、皆さんにも考えて頂きたいなーと。

というのも大学時代、友人と待ち合わせする度に、毎回遅れてくるやつがいたんですよね。待ち合わせと言っても遊び目的なので、多少イラっとはするものの、最初は見過ごしていたんです。

ただある日、深夜12時集合でお好み焼き屋に友人数名で会うことになったのですが、案の定、毎回遅れてくる友人だけ遅れてきたんですよ。たまたま私が風邪気味で少しイライラしていたこともあり、今までのイライラをぶつけたんですよ。

そうすると、
えっ?そんな怒ることか?
と言われて、怒りを通り越して呆れてしまったことを思い出しました(笑)

この友人は就活のOB訪問の際に、集合時間に1分遅れたことで某証券会社の方にめちゃくちゃ怒られたようで、その後少しは遅刻癖が解消されたようですが、社会人になっても微妙に遅れている姿を見ると、一生直らないんだろうなと思っています。

話を整理すると、採用担当として働く中でも、説明会や面接に平気で遅れてくる方は結構いるんですよね。百歩譲って遅れたこと自体は仕方ないんですが、遅れたことに対して謝罪の1つもない人が少なからずいることが残念で仕方ありません。

遅刻って思っている以上に相手の信用を無くすと私は思っているので、就活生に限らないことではありますが、人に評価される就活においては特に注意することをお勧めします。

さて、今回は20年近く前に起きた事件を踏まえた話を展開していきます。

山一証券の破綻について

当時四大証券の一角を占めていた山一証券が破綻したニュースってご存知ですか?私は当時のニュースを見ていたわけではないのですが、中学の公民の授業で初めて内容を知り、就活の時に再度詳しく聞いた経緯があります。

破綻した原因としては、巨額な損失を隠し、それが公になった時には大蔵省(現財務省)も救済することが出来ない(または救済価値が無いと判断されてしまい)、自主廃業に追い込まれたこととされています。

ちなみに、“Too big to fail”という格言は金融機関では有名ですが、皆さんはご存知ですか?要は企業規模が大き過ぎてつぶすことが出来ない(国家が救済措置を取らないと、国民や全世界に与える影響が大き過ぎることを踏まえて)という意味ですね。

昨今では過去の金融機関の破綻を踏まえて、様々な厳重な規制が設けられているので、メガバンクが潰れたり、大手生損保が破綻することは残念ながら考えにくいでしょう。

しかし、山一證券が破綻した当時は、規制面でもまだまだ緩かったことで、破綻になるまで杜撰な状況に追い込まれてしまい、気付いた時には国としても救済出来なかったのでしょう。

私は1社目が金融機関だったこともあり、山一の破綻を間近で見ていた上司から様々な話を聞きましたし、自分なりに書籍等を読んで真相を調べたことがあります。

その中で思ったことは、
どの企業でも起こる可能性がある
ということです。

山一証券の破綻が今回のメインテーマではないので詳細は割愛しますが、結局なぜ損失隠しが起きたのか、また損失隠しによって破綻まで追い込まれるに至ったのかの理由は、組織の構造的問題にあると思っています。

最近の話題で近いこととしては日大のアメフトの件です。

客観的に見れば良し悪しの判断が十分にできる人であっても、上の命令が絶対という組織にいると、その思考判断が麻痺してしまう。気付いてはいるけど、意見が言えない、行動できない。

山一証券にしろ、日大のアメフトにしても、もし組織の不正に関係する当事者から私が相談を受けた場合は、
それはおかしいからしっかり正すべき
とアドバイスすると思いますが、もし私が組織の当事者だったら、必ずしもおかしいことをおかしいと言えたかは分かりません。

でもこれって、多くの方にとっても身に覚えのある経験だと思うんですよね。

だからこそ、どの企業もどの組織もこのような事件がいつの時代も繰り返されてしまうのだと思います。

大企業もいつかは潰れるというつまらない話

少々話が逸れましたが、ようやく本題へ。なぜ今回山一証券の話をしたかというと、
山一証券やJAL、東電も潰れる時代なんだから、大企業だからと言って安心できない
というアドバイスに疑問を感じるからなんですよね。

JALや東京電力は結局会社自体は無くならなかったのですが、「大企業=安定という考えはやめろ」というアドバイスって、就活生には絶対に響かないと考えています。

現に、JALが倒産(会社更生法申請)したのが遠い過去のように、現在は超人気企業として就活生にとって憧れの企業になっていますよね。

メガバンクだって、収益が減少しており、かつ世間から今後銀行の大部分の機能が大きく不要になると言われておきながら、まだまだ人気企業です。メガバンクですら危機的状況なので、地銀や信金なんてもっと大変な状況ではありますが、残念ながら地銀や信金の採用担当者からは「採用が全く上手くいっていない」という話は聞こえてきません。
※一時期よりは苦戦しているのは事実です

つまり、現状の経営状況や今後の展望なんかよりも、結局はブランドが新卒においては全てだと私は考えています。

今でも鮮明に覚えていますが、就活時に某有名金融機関や某商社の説明会に行った際、説明会を聞き終えて、
こんな会社の何が面白いんだろう
と疑問に思ったのですが、帰り道で一緒に参加した就活生達が
めっちゃ面白そうで志望度めっちゃ上がった
と言っていた際は、こいつ頭大丈夫かなと本気で思いましたからね(笑)

どこに面白みややりがいを見出すかは人によりけりだとは重々承知ですが、1日中社内向けの稟議書を書いたり、契約書の細かい見直しに本当に面白みを見出しているのであれば、どの企業でもやっていけると思います(笑)

ただ、結局はブランドや給与水準、周りからの表面的評価によって大きく影響を受けていると思うので、説明会で劇的に志望度が上がったわけではなく、悪い要素が無かったからこそ、最終的にブランドイメージで志望度が上がったのでしょう。

もし私が大企業の採用責任者であれば

上記を踏まえて、私がもし大企業の採用責任者であれば、間違いなくアナログな会社説明会を一切廃止しますね。
サイバーエージェントさんのように、原則WEBでの説明会にシフトします。

これだけで大幅に費用も時間も削減できますよ。

というのも、例えば総合商社の伊藤忠商事が就職人気ランキングで現在上位に来ています。

順位 企業名
1位 日本航空(JAL) ※前年4位
2位 伊藤忠商事 ※前年7位
3位 全日本空輸(ANA) ※前年3位
4位 三菱東京UFJ銀行 ※前年2位
5位 トヨタ自動車 ※前年12位
6位 三菱商事 ※前年9位
7位 サントリーグループ ※前年6位
8位 東京海上日動火災保険 ※前年8位
9位 資生堂 ※前年13位
10位 東日本旅客鉄道 ※前年11位

※参照:キャリタス就活2019

しかし私が就活をしていた10年ほど前でさえ、三菱商事と三井物産、住友商事の財閥御三家が圧倒的人気で、その下に非財閥の伊藤忠と丸紅があり、非財閥は微妙という雰囲気が漂っていましたからね。それが今では伊藤忠はライバルを抑えて総合商社トップの人気となっており、かなりの下克上ですよね。

でもなぜ人気になったかと言えば、会社説明会のおかげではなく、

  1. 利益
  2. 分かりやすいプロモーション

の2点があったからであると、強く感じています。

利益は商社の中でも1位の利益を出したことで非財閥が財閥を追い越したというインパクトとともに世間に知れ渡りましたよね。要は真面目にビジネスで実績を上げたからです。

またそれに乗じたプロモーションはかなり効果的です。

  1. 朝型勤務への積極推奨(朝食無料サービス)
  2. 深夜勤務(22:00-5:00)の「禁止」、20:00-22:00勤務の「原則禁止」。
  3. 健康管理の観点から8:00前始業社員に対し、軽食を支給する。
  4. 110運動(飲み会は1次会の夜10時まで)
  5. 新築の寮
  6. がん治療した社員には賞与上乗せ

誰にでも分かりやすい取り組みなので、そりゃ人気にもなりますよね(笑)

つまり会社説明会なんてわざわざやらずとも、伊藤忠クラスであれば勝手にメディアが取り上げてくれて世間に知れ渡るので、わざわざ工数のかかるアナログな説明会は意味を成しえません。

さらに総合商社の仕事内容ってあまりに多岐にわたっているかつ配属リスクがあるので、細かい事業内容を理解することは不可能ですし、いくら調べたところでどの部署に配属されるかは分からないので、仕事内容を細かく調べることにそこまで意味があるとも思えません。

そういった観点で言えば、大企業の採用って絶対に楽だよなーって思っちゃいます(笑)

40年スパンではなく数年スパンで会社を選ぶ時代へ

従来の企業選びは40年ずっと勤め上げることが前提でしたが、今後は数年スパンで考えたときに自分にとって有益か否かの判断基準が主流になってくると考えています。

転職自体も大げさな話ではなく、クラスの席替えレベルの話になったり、副業も徐々に当たり前になっていくことでしょう。

そうなると、給与水準の高さや福利厚生といった待遇面以上に、どんな経験が出来るのか、どんな働き方が実現できるのかという、入社してすぐに関わる話が重要になってくるので、候補者への訴求ポイントが少しずつ変化していくことでしょう。

私がもし就活生にアドバイスを求められたら、
今現在やりたいと思っていることが入社後可能な限り早く携わることが出来る企業を選ぶべき
と答えるようにしています。

「大手も潰れるから~」みたいな今の時代にそぐわないアドバイスではなく、あくまで短期的目線で自分がどんな仕事だったらやってみたいと思うか、ワクワクするのかという単純な考えで選ぶことが最も良い選択に繋がると考えています。

ただ、このコラムでも何度も伝えているように、ヒエラルキー思想を就活時のみ撤廃することは不可能だと思うので、ぜひ1社目に入社した後に転職を考える際は上記のアドバイスを元に考えてみて下さい。

About The Author

IkedaYosuke
筑波大学卒業後、日本証券金融株式会社に新卒で入社。その後、就活生支援のベンチャー企業に転職し、延べ10,000名の就活生を指導。現在はCCTの採用リーダー。

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